生前対策

不動産の相続税対策にまつわる勘どころ 不動産は入念な生前対策で上手に節税


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遺産を相続したら、忘れてはならないのが相続税対策です。私ども「NPO法人えがおで相続を」にも多くの方がそのようなご相談にいらっしゃいます。中でも不動産相続は、もめるケースが多く、その原因として、大きな遺産の上、分けづらい状況が多いことが上げられます。とは言え、しっかりした対策を行えばよいだけのことです。今回は押さえておきたい不動産相続にまつわる勘どころと、遺産分割の方法をいくつかまとめてみました。

  1. 不動産の相続税対策は生前の準備次第で大きく変わる
  2. 不動産の相続税対策 こんなはどうする?相続財産のおおよそ半分が不動産
  3. 不動産の相続税対策 その不動産の相続は本当に家族にとって必要?
  4. 不動産の相続税対策は工夫次第で節税効果を発揮?!
  5. 不動産の相続税対策、遺産分割の方法と注意点
  6. 不動産の相続税対策 もめないためのポイント
  7. 不動産の相続税対策は『税務上の評価額をいかに下げるか』で決まる!

1.不動産の相続税対策は生前の準備次第で大きく変わる

何かともめ事が多い遺産相続ですが、ご自身の遺産をめぐって家族が争うなんて想像するだけでやるせない気持ちになりますよね。そのような事態を避けるため、あなたがやるべき対策があります。

これを生前に怠るか否かで、残される家族の将来が大きく変わってしまうこともあります。
少し億劫かもしれませんが、準備をしておくことをおすすめします。

その前にまずは把握しておきたいことは相続財産のおおよそ半分が不動産ということ、そしてそれは相続する家族にとって、必要な財産となるかどうか、ということです。

もしもの時の準備をしておくなど、本人も残される側も、踏み出すまでの勇気も必要な気がします。
ですが今日のような平穏で幸せな時は永遠に続くものではありません。だからこそあなたにも、ご自身が元気なうちに大切なご家族の幸せための対策を考えていただきたいのです。

2.不動産の相続税対策 こんな時はどうする?相続財産のおおよそ半分が不動産

ご自身がどれくらいの財産を持っているのかざっくりでも構いません。考えてみてください。

金額的な比重が大きな財産は、ご自宅や賃貸用のアパートいった不動産でしょう。

それ以上の貯金をお持ちの方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、多くのご家庭の場合、相続財産のおおよそ半分を不動産が占めるのではないかと思います。

そしてこの不動産の相続が複雑で難解なのです。

3.不動産の相続税対策 その不動産の相続は本当に家族にとって必要?

将来的に禍根を残しそうな部分を洗い出してみましょう。

子の世代が仲良く困らずに生活するためのチェックリスト

・親世代の不動産を引き継ぐか処分するか
・父親を亡くした後に母親は実家に住み続けるか売却するか
・子の世代が将来収入や相続税で困らないための賃貸住宅を建てるか
・土地建物の鑑定評価額や相続税評価額を調べる

※どこにチェックが入るかどうかで対策が変わってきます。

特に相続財産の大きな部分を占める不動産です。具体的に対応することが重要です。

4.不動産の相続税対策は工夫次第で節税効果を発揮?!

次に具体的な対応についてお伝えします。
不動産をどのように相続するか、あるいは処分(売却)するか、対策を誤ると大損をしてしまうことになります。

裏を返せば、工夫次第で思った以上の大きな節税効果を発揮できるのが不動産です。

相続人となった人は、それぞれに定められた割合、配分の取り分に応じて分割した遺産を譲り受けることとなりますが、遺産の分け方にもいくつか方法があります。

5.不動産の相続税対策、遺産分割の方法と注意点

遺産分割の方法には、どのようなものがあるのか、それぞれの注意点と合わせて書き出してみました。

遺産分割の方法は、次の4つの方法があります。

◆現物分割

土地や建物等をそのままの状態で分ける方法

※注意点 多くの土地・建物があればよいのですが、公平に分けることは難しい場合が多いと言えます。

例えば、長男、長女、次女の3人が相続人となり、相続財産が実家のみの場合、
実家をケーキのように仲良く3等分、というわけにはいきません。

◆換価分割

土地や建物等の一部または全部を売却(換金)してその売却代金を分ける方法

※注意点 時間的に余裕をもって早めに売却の目途を立てる必要があり、売却した結果、所得税や住民税の申告が必要になります。

◆代償分割

土地や建物等の一部または全部をそのままの状態で一人(一部)の相続人が受け取り、その他の相続人はその差額を現金等で受け取る方法

※注意点 土地や建物等を受け取る相続人がその他の相続人へ支払うための現金を用意する必要があります。(不動産を売却したお金で生命保険に入る等の対策はあります。)

◆共有

土地や建物等の名義を共有にする方法

※注意点 不動産を共有名義にした場合、修繕などの保全行為は単独で行うことができますが、建て替えや売却する場合は共有者全員の同意が必要になります。

6.不動産の相続税対策 もめないためのポイント

不動産の共有はトラブルの元

将来に禍根を残さないように、不動産の共有はできるだけ避けましょう

不動産は分けることのできない財産ですが、相続直後に兄弟姉妹、仲良く共有で相続すること自体は、めずらしいことではありませんでした。ただ、これがのちに相続争いの原因ともなりました。

実際に、親が残してくれた不動産をめぐり、それぞれが自分の権利ばかり主張し合った結果、関係がみるみるうちに壊れ、あんなに仲の良かった兄弟姉妹の関係が一転、数年に渡って裁判で争うまでにこじれてしまったという話はよく耳にするものです。

時が経ち、配偶者や子供ができると、相続当初とは事情が変わってくるのは当然かとは思いますが、このような結果になってしまうのは残念でなりません。

次の世代が幸せに暮らすため、生前にご自身の財産の道筋をあらかじめ決めておくことがポイントとなるでしょう。

7.不動産の相続税対策は『税務上の評価額をいかに下げるか』で決まる!

ここまで、不動産の相続税対策にまつわる勘どころをまとめましたが、最後に注意点を2つ挙げておきます。

◆相続税を支払うための現金を用意しておく必要があります

節税に躍起になるあまり、相続税の納税資金の確保という大切なことを見落としがちです。

◆二次相続を見据えて対策を練る必要があります

一次相続での節税はもちろん大切ですが、二次相続で思わぬ納税を強いられるケースもあります。

どちらも各専門家に試算(シミュレーション)してもらったうえで損をすることの無いよう、万全の対策をすることをおすすめします。

まとめ

不動産の相続税対策方法は何通りもありこれが正解」というものはありません。

私たちは、被相続人となられる相談者の方に、
「あなたが、これからの人生を幸せに過ごすことを最優先に考えてください」とお伝えしています。

相続対策を優先するばかりに、今現在の生活、そしてこれからの人生がつまらないものになってはいけないのです。