相続税の税務調査を受けないために。おさえておきたいポイント

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相続税の申告書を申告期限までに税務署に提出し、相続税の納税も済ませば、まずはひと安心です。「これで辛い相続手続きもすべて終わった!」誰もが晴れやかな気持ちになります。

しかし、その一方で、提出された申告書は、税務署の資産課税部門が入念に内容を精査します。 そして、申告内容に不明な点や明らかな誤りがある場合には税務職員が自宅を訪問し、申告書内容に関して質問や実地調査を行い、過少申告があった場合は、不足税額や追徴税額を納める必要があります。これが相続時の税務調査です。この記事では、相続税の税務調査についてご説明します。

  1. 相続税の税務調査の現状 追徴税額はいくら?
  2. 税務調査の対象になりやすい申告書とは?

 

1.相続税の税務調査の現状 追徴税額はいくら?

相続税の申告書は税理士が作成しているケースが多いと思われますが、税務調査が入ると80%から90%の確率で追徴税が発生しています。

国税庁の発表では、平成27年度の調査結果は下記の通りです。

  • 全国の申告漏れ課税価格は3,004億円
  • 全国の追徴税額(加算税を含む。)は583億円
  • 1件当たりの申告漏れ課税価格は2,517万円
  • 1件当たりの追徴税額(加算税を含む。)は489万円

数字の中には、相続税の無申告に対する調査も入っているとはいえ、申告期限までに申告書を提出していても税務調査で指摘を受けると、多額の追徴税額を納める可能性があることが分かります。

2.税務調査の対象になりやすい申告書とは?

相続税は所得税や法人税などに比べて圧倒的に税務調査が入りやすい税金であるといえます。これは、相続税は税務署にとっても、財産の申告漏れを発見しやすく、ひとたび発見されれば、議論の余地なく不足税金を徴収できるためです。

税務署は、税務調査の対象先の選定については、様々な観点から「ほぼ間違いなく追徴税額をとれる訪問先」を入念に選定します。「当たりを付けてから訪問する訳です。

ここでは具体的に相続税の税務調査対象に選ばれやすいとされている相続税申告の特徴を見ていきます。

2-1.税理士が作成していない申告書や手書きの申告書

税理士印がないと、申告内容に誤りが生じやすくなりますから、やはり税務署でのチェックが入りやすくなると言えるでしょう。

※手書きの申告書は計算ミスも生じやすいですし、目立ちますので、真っ先に税務署が連絡してくるといわれています。

2-2.相続税申告書 添付資料の不足・不備や申告誤りのある場合

相続税の申告書作成においては、様々な資料に基づいて財産評価を行います。
評価額の算出根拠資料は添付が義務付けられていないものも多々ありますが、こうした添付資料が不足していたり、申告内容のチェックで誤りが発見されたりすると税務調査の対象とされやすくなります。

2-3.相続税申告書のお金の流れが不明瞭な場合

調査官は、生前に提出があった確定申告書や決算書、源泉徴収票、数年内に相続で財産を取得したことがある場合には当時の相続税の申告書等から、今回の申告における財産額を推計します。

※推計額と今回の申告額に大きな乖離がある場合には、過少申告か、生前贈与の可能性があるものとして税務調査の対象になりやすくなります。

2-4.相続税申告書に添付した預金通帳の動きに不明瞭な点が多い場合

税務署は相続人・被相続人の預金の動きを銀行に照会して確認することが出来ます。基本的に被相続人の生前の預金の動きは亡くなる3年~5年前まで遡って調べられます。

※その際に不自然な送金や出金や、贈与税の申告のない多額の資金移動があると、名義預金の存在や財産隠しによる過少申告が疑われます。

2-5.家族名義の現預金チェックがされていない相続税申告書

相続税の申告漏れでは、その多く(30%~40%)が名義預金の申告漏れとなっています。
そのため税務署も名義預金の確認には目を光らせており、金融機関から取り寄せた親族の口座情報により、相当程度把握されているものと思われます。

※相続税申告の内容が、名義預金の確認が明らかに不十分と判断される場合は、税務調査の対象となりやすくなります。

2-6.課税対象遺産総額が3億円以上の相続税申告書

※相続財産総額が2億円を超えると、財産漏れのあった場合の追徴税額も大きくなりやすいため税務調査の対象となりやすい傾向があります。

まとめ

相続が発生し、死亡届が市区町村役場に提出されると、その情報は税務署に提出されます。

税務署は独自の権限で、被相続人が所有していた不動産や預貯金・株式・生命保険の加入歴や、年収まで把握することができるので、相続申告が必要だと見込まれる方については、あらかじめ事前通知文を送付します。しかし、その後、相続税の申告書の提出がされなかったり、明らかに財産額が少ない申告書だったりすると、税務調査の対象となることがあるのです。

税務署もすべての申告書について細かく情報収集しているわけでは無く、「この申告書は明らかに間違っているはず!」と確信したものだけを入念に調べます。

そこで、税務署に対して、「この申告書は、きちんと調べて作成していますよ」とアピールすることが大事なのです。是非、この記事を参考にして、税務調査を受けにくい申告書を作成してください。

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